新生児は、胎内で守られた状態から胎外に出されることで様々なリスクに遭遇することになります。そのため専門の知識を有する看護師などによる看護ケアが必要のなってくるのです。
また、新生児は言葉を喋ることができません。体の不調に対して訴える方法が限られていることにも注意する必要があるでしょう。

看護ケアを行う上で新生児を観察することが不調を早期発見するための重要なポイントになってきます。まず、呼吸の観察では、呼吸数だけでなく下顎の沈み込み、うなり声の有無など体にまつわる変化にも注意して観察しましょう。新生児の段階では、呼吸が不安定で呼吸停止などがよく起こるため、その前兆を逃すことがないようにします。
また体温調整がうまくできないため低体温にならないよう気をつけましょう。体温が36度を下回るようなら保温するなどして、それ以上下がらないように気を配ります。そして、血圧や排尿、排便など異常がないか、さらに皮膚や体の各部位をチェックし、怪我や病気などの異常がないかを観察していきます。
また、新生児は抵抗力が弱いので感染症のリスクなどもあります。命に関わるので発症や感染には注意するようにしましょう。新生児の看護ケアは新生児の体だけには留まりません。マタニティーブルーなどで子育てに不安を抱えている母親に対して、アドバイスや支援などを行うことも看護ケアになります。適切な母子関係の確立は、新生児の健全な育成に欠かせないためです。